夏は涼しく冬は暖かい。伝統的な床材です。
昔からの畳は稲ワラを圧縮して作った畳床に、藺草で織った畳表を貼って縁と一緒に縫い付けたものです。稲ワラも藺草も空気中の水分を調節する働きがあり断熱性にも優れていて、高温多湿の日本の気候風土にぴったりの素材と言えます。
しかし、近頃は適した稲ワラが手に入りにくく高価になり、また重くて扱いにくいということで、インシュレーションボードを使用する畳床が生まれ、量産物に使用するのは、ほとんどがボード床になっております。
また害虫もワラの中に入り込みやすいですがボードは被害が出にくいので、虫に敏感な方にはボード床をお薦めしております。お寺やお茶室、畳にこだわるお宅等にはワラ床を用いることが多いです。
畳表は大きくは国産藺草、外国産藺草に分かれ、その中でも無農薬や無染色のもの、色をつけたもの、人工的なもの、お茶室用に織ったもの等があり、また織り方にも種類があります。
用途とご予算に応じて材料を選んで頂きます。
数ある建材の中で、唯一体と常に触れ合う部分が床です。
そして畳の柔軟さと清潔さを考えたとき、これ以上安全で快適な床材はないと言えるのではないでしょうか。